新宮市長選挙〜新宮市の観光、産業について〜
新宮市には数多くの資源があります。
何を資源と認識し、どのように活用するのか。
新宮市という街をどのような街にしたいのかが問われるのが、観光であり、また産業です。
なみかわ、田岡両候補はそれらをそれぞれどのように捉えているのかをこれから見ていこうと思います。
なみかわてつじ
新宮には熊野古道や神倉神社などの世界遺産、お燈祭り・御船祭り・くじら踊りなど伝統的な祭り、そして熊野川流域の自然があります。
これらを最大限に生かし、新宮を人気の観光地にする、と言っています。
地元産の木材を活用した景観形成と、宿泊需要に応えるために民泊をサポートし、推進するとのことです。
地元産の木材を活用することで地産地消を行い、経済を回す。
さらに、木育を行い地産地消の体質を長期的に根付かせていくのでしょう。
また、民泊をサポート・推進することで、観光客を呼び込みやすい体質を作り、観光客の消費による商店街活性化や、ひいては経済活性化を促進するということでしょう。
空き家空き店舗がたくさんある中で、これらをどのように有効活用していくのかは非常に気になるところですが、並河さんなら民泊を推進できそうですね。
田岡みちとし
数多くの文化財や文化遺産、そして自然を資源と認識しているようです。
道路の延伸によって観光客の流入を増やすこと、商店街の活性化のためには各個人の創業意欲を喚起するために、空店舗対策、活性化推進施策を充実させると言っています。
文化複合施設の整備で、人の流れを商店街や中心市街地に導き、商業を活性化させるとのこと。
道路の延伸により流入を増やした時に宿泊需要をいかにして解消するのか、空店舗の対策を行うことで創業意欲がどのように高まるのかに関してはいまいちわかりませんでした。
人の流れをいかにして商店街や中心市街地に導くかは難しいですが、これからそこは聞きたいところですね。
農業については、遊休農地を解消し、新規就農者の増進に努め、地産地消における販売経路の拡充や鳥獣被害防止対策を推進する、とのことです。
様々な地方と呼ばれる都市に足を運んだことのある筆者ですが、どこも鳥獣被害には悩んでいました。
そういった各地方との連携や先進事例の模倣からアレンジなどを行うことは大切です。
一方で、やはり前例にないチャレンジをしなければ、今なお鳥獣被害に苦しむ地方のロールモデルとはなり得ないでしょう。
そこについて、より独自性のある解決策に期待したいです。
林業については、木質バイオマス発電企業の誘致により、木材産業の活性化を実現するとのことです。
木質バイオマス発電企業・・?
木質バイオマス発電とは
つまり、木材を使って発電するということですね。
そこに木材の需要が生まれるからとのことですが、木材の持つ良さを上手に生かすというより、木材の需要をうむことを目的としているように感じます。
これが正しい木材の使い方か否かは、新宮市民の投票によって決まるわけですね。
雑感
どちらも地元にある自然資源を活用していくという点では一致しているようです。
ただ、それをどの用に使っていくのかに関しては異なる視点で語っているように見えました。
どちらがいいのかは、各有権者が判断することですが、いかにこの街を、そこにある自然を、住む人を持続させていくのかというのは一つ大きな鍵となるでしょう。