新宮市長選挙〜新宮市の財政について〜
消滅可能性都市でもある新宮市が再起を果たすためには、地方創成としての財政健全化や経済的自立が必要になってきます。
そうした中で、今回は特に新宮市の財政について、両候補がこれからどのように対策を講じるのかについて見ていきましょう!
(紹介の順番は届出順です)
なみかわてつじ(32)
現在の新宮市の財政状況をどのように見ているのでしょうか。
並河さんは、「立派な市役所は建ったが、8年間で市の借金は普通会計で1.5倍になり、基金(市の貯金)を毎年取り崩さなければならない状況」と見ているそうです。
それに対して、
(1)向こう15年間の財政計画の作成、(2)外部評価制度の導入、(3)民間出身者の中途採用、(4)新たな資金調達
の4点を訴えています。
(1)向こう15年間の財政計画の作成
これまでのようなその場凌ぎではなく、向こう15年間の財政計画をしっかりと立て、遂行していくということでしょう。
逆に、街を支える財政計画がこれまでなかったことがびっくりですね。
(2)外部評価制度の導入
市の仕事の成果を年1回市民や外部専門家の視点から評価する仕組みを導入します、とのことです。
こちらも、今までなかったのかという感じです。
外部の評価制度がないと、実態がどうなっているかわからないですからね。
これは導入した方がいいような気がします。
(3)民間出身者の中途採用
コスト意識を持った行政運営を行っていける体質に改善していくとのことです。
民間出身者は、いかにコストを削減して運営していくかという意識がとても強いですよね。
しかし、行政運営にはそういった体質がないのが現状で、そこを民間と行政という壁を取っ払い、改善していくというのは運営していくには大切ですね。
(4)新たな資金調達
ふるさと納税やインターネットを活用した新たな資金調達を行うとのことです。
ふるさと納税で最大額を納めた大阪の泉佐野市の市長も当選時は38歳でしたね。
田岡みちとし(56)
「現在、総合計画の特進プロジェクトである学校編成や新庁舎整備、台風12号災害への対応、土地開発公社の清算など優先度の高い事業への取り組みも影響し、財政的な自由度が小さい状況であり、また、今後も人口減少等の影響から、厳しい財政状況が予想されます」と熊野新聞のインタビューで述べております。
つまり、他に優先度の高い事業への取り組み等の中で財政的自由が制限されているとのことですね。
そういった制限の中でも、
(1)財政シミュレーションを作成して長期的な見通しのもと、企業誘致による歳入確保に努めること
(2)目標を定めた経常経費削減などの行財政改革を徹底する
(3)事業の厳しい選択、年度間の平準化、事業費の圧縮等の取り組みにより公債費負担を軽減する
といった形で安定的かつ健全な財政位運営を継続するための取り組みを行うとのことです。
(1)財政シミュレーションを作成して長期的な見通しのもと、企業誘致による歳入確保に努める
こちら長期的な見通しを作成し、歳入確保に努めるというのはいいですよね。
ですが、これまで財政シミュレーションも作成されていて、それでも税収一つとっても十億円単位で差があることもあります。
そのような現状をいかに改善していくのか、またそのシミュレーションが見えない状況になっているものを可視化していくのかなども伝えていけるといいのかもしれません。(議員への説明はあるとのことですが、一般には公開されていないようです)
(2)目標を定めた経常経費削減などの行財政改革を徹底する
目標を定めた経常経費削減などのような行財政改革を行うことは大事です。
(3)事業の厳しい選択、年度間の平準化、事業費の圧縮等の取り組みにより公債費負担を軽減する
事業の厳しい選択によって無駄を省き、公債費負担を軽減することは大事ですね。
雑感
どちらも長期的なビジョンを描き、コストを削減していくという話でした。
その中でも、やはり並河さんの方が、具体的に民間出身者の中途採用や外部評価制度など、持続的な制度を築いているように感じました。
どちらもどれくらい実現できるのかというところが鍵になってくるような気がしました。