政治ウォッチャーが並河さんの考える新宮市の「課題と施策」について考察してみたよ
政治ウォッチャーが並河さんの考える「新宮市の課題と施策」を考察してみた。
どうも、枝豆です。
今回は並河さんの考える課題と施策をチェック!
では、いきましょー!
めっちゃシワシワな上に汚れがところどころあって申し訳ない…汚いですね、すみません(´・ω・`)
これは、並河さんの9月座談会で配られた資料です。
運良く手に入れることができました(ご協力してくださった方、ありがとうございました☺)。
では、見ていきましょー!
並河さんの考える課題と政策案
並河さんは「人が育ち、帰ってこられるまち」というキャッチフレーズを立てていますね。
このあと、6つに分類した分野を並べています。
これがそれぞれ、並河さんの考える新宮市の課題に応じた対策だと考えていいでしょう。
まとめたものが以下です。
地域活性化
- 民泊新法を活用、宿泊数を増加
- 新しい仕事づくりをサポートする「新宮ベンチャースクール」を開設
いい意味でハヤリの施策だな、と思いました。
今、地域を活性化させようという元気な自治体がこぞって取り組んでいる「ベンチャースクール」等の起業についての学校の設立や、「民泊の新法の波に乗れるか」どうかに賭けている自治体もありますし。
新宮はUターンの人も多く、28.3%いらっしゃいます(生まれてからずっと住んでいる人は26.9%)*1し、新しいものが入ってきやすい土地柄かなと思いますので、むしろこういうものがこれまでなかったことが驚きですね。
子育て支援
- 子供医療費無料化のお金を確保。
- 病気の子供を預かる病児保育をスタート
- ファミリーサポートセンターのサポート会員を増やす。
子供医療費無料のお金を確保?どういうこと?となりますよね。
これは、現在の新宮市の子供医療費無料化は「過疎債」で賄われているところからきているようです。
過疎債とはなんでしょうか。
過疎債とは「過疎地域自立促進特別措置法に基づき、発行される地方債」のことです。そして、過疎債を借り入れると、地方自治体の負担は3割で、残りの7割を国が負担してくれます。つまり、めっちゃお得な借金のことです。
しかし、借金には変わりありません。そして、期限付きです。過疎法の法期限は2020年までですので、タイムリミットがあります。
これを借り続けると、少しずつですが確実に新宮市の借金は増えていきます。
話を戻すと、並河さんがやりたいことは、この過疎債を借り入れずに、子供医療費の財源を確保したいということでしょうね。
高齢者支援
- 交通政策プロジェクトの立ち上げ
- 医療センターの経営改善と医師確保を推進
高齢者の方を支援するにあたって、「アシ」というのは重要です。
高齢者の方は足腰も悪くなっている場合が多いですし、運転免許も返納することを推奨されています。
そして地方の最もネックなところのひとつは公共交通機関が脆弱なところですね。
地方出身の方がいう「クルマ」と都会で育った方がいう「クルマ」はまるで意味が違います。大きく言うと、前者は「アシ」ですし、後者は「嗜好品」とされることが多いのではないでしょうか。これも、公共交通機関が地方において発達していないからこその差ですね。
この点をカバーする施策は大変重要です。
防災・減災
- 耐震ベッドの購入補助
- 各地域に合わせたきめ細やかな避難計画の作成
耐震ベッドとは、みなさんご存知でしょうか。
こちらですね。睡眠時に地震が起きた際、家屋の倒壊や物から体を守ってくれるベッドです。私は知らなかったです^^;
和歌山県が県として力を入れているようなので、広報誌を読んでいらっしゃる方はご存知でしょうね。
しかし、こちらのお値段を調べてみると、ひとつ当たり30万円ほどかかります。高い!このお金を補助しようとのことですね。
教育
- ITツールを用いた教育支援
- 子供のチャレンジを応援、交換留学を推進
これは大学生についてよく言われることなのですが、地方と都会の大学生の最も大きな格差は、外国に行ける機会があるかないかなんですね。
これは地方と都会の違いそのものに直結していて、地方の子供たちが海外に行きづらいというのは、やはりあるのではないかと思います。
ここをサポートすることで、地域間格差をも縮めて子供たちに平等なチャンスを与えることができるのではないかと思いました。
市役所改革
- これ以上借金を増やさない。長期財政ビジョンを作成する
- 無駄遣いをなくし、お金を有効に使う。外部評価を導入する
…外部評価の導入?
えっ。。。これまで外部評価のシステムがなかったの。。。
これは笑い事じゃないことを通り越して笑い事ですね。
外部評価は現在の自治体が当たり前のように行っていることのひとつです。だいたいは第三者、例えばNPO法人などに委託して行っています。
外部評価がないとなると内部評価に頼りきりになってしまいますので、市の政策の方向性が偏ってしまう可能性が大いにあります。
これは並河さんじゃなくても実行して欲しいです。
考察
良いと思ったところ
並河さんの施策案の特徴としては、実現可能性が高いことでしょう。
あと、具体的ですね。この二点は評価ポイントです。
そして、コストパフォーマンスをめちゃくちゃ重視されているのではないでしょうか。
例を挙げると、民泊については最たるものですね。地域にもともとある資源を活用しまくることに躊躇いませんね!(笑)
新しく宿泊施設を作るよりは、格段に安上がりですし、
「民家に泊まってその土地の人と交流したい」という旅行者のニーズに合わせてきましたね。
私的には、民泊新法に目をつけて実行しようとしていらっしゃるのは、さすがだなぁと思いました。目の付け所が優れていますね(何様)。
問題点
しかし、田岡さんの政策と比べたら、全体的に派手さに欠けるかな、というのが少し思うところです。はっきりいって地味です。
これも、民泊新法が良い例ですね。コスパもいいし、観光客の方も新宮市がバックにあるということで安心して宿泊できるなどメリットも多数です。新宮市の現在の財政状況では、これくらいのコストパフォーマンスの政策が妥当だとは思います。
一方で、聞いた時のインパクトは小さいし、メリットも伝わりにくいかもしれません。
目の付け所はとても優れているので、ここさえ解決されればいいのかなと。
なんとなくですが、並河さんは実業家になっても成功していそうだなあと感じました。
全体的には
全体的には、網羅的に施策を考えておられるようですし、なにより新しいなと思いました。
ITやネットなどの新しいことを導入することに躊躇いがないのは素晴らしいと思います(同時に「新しいこと」にはリスクも付きまといますが)。
もしも、並河さんが市長になって、これらの施策を実現することができたら、新宮市はこれからも注目していきたい地域の一つになることは間違いないですね。
以上、枝豆でした!